嫉妬や羨望は人間がよく味わう感情で
自分と他人の幸運を比較する行為と言えます。
犬にはこのような感情はない、と考える人もいますがワタシが出会った犬ぞりレーサーは違いました。
彼の率いる犬ぞりチームの中で青い目をしたハンサムなシベリアン・ハスキーを撫でようとすると彼はワタシを制してこう言いました。
『1頭を撫でたら全部撫でないとダメだよ、ものすごく嫉妬するから。愛情とか、食べ物とか、その他なんでも1頭だけが優遇されていると思うと、焼きもちをやいて大変なんだ。』
最近まで科学者たちは、チンパンジーやヒヒなどの霊長類には、嫉妬や羨望がはっきりと観察されているが、犬には嫉妬や羨望は感じられないと考えてきました。
しかし、犬が身近にいる人は、飼い犬にそうした感情があることを知っています。
犬の嫉妬でわかりやすい表現は、母犬と子犬、そして飼い主の間で起きます。
人間と違って、犬の母犬は、子犬に対して一生母性本能を持ち続けるわけではなく、子犬が自力で生きられるようになると母性本能は薄れて無くなってしまいます。
子犬たちは、その愛くるしさで飼い主に可愛がられ愛されます。
母犬は、飼い主にの注目が自分から子犬に移ったのを見て嫉妬を覚えます。そして、その仕返しに寝床から追い出したり、エスカレートすると攻撃的になったりします。
犬は人間同様に、愛と嫉妬の表現に関係のあるオキシトシンというホルモンを持っていることもわかっています。
ある実験では、2頭の犬に『お手』を教え、1頭にはにはご褒美を与え、もう1頭には与えないということを繰り返しました。
間もなくご褒美をもらえない犬は命令しても『お手』をしなくなりました。
これは当然の結果でしょうけれど、もらえない犬は明らかに、ストレス、苛立ちを見せました。
しかし、犬は人間ほど褒美の内容に注意しているわけではないようです。
先ほどと同じ『お手』の実験で、1頭は魅力的なオヤツ(美味しそうなジャーキー)、もう1頭はさほど魅力的ではないオヤツ(食パン)をご褒美にしました。
これは人間に例えると、同じように業績を上げて昇格した社員2人に対して、1人には新しくて豪華なオフィスが与えられ、もう1人は質素で狭いオフィスが与えられた。という状況に相当するかもしれません。
こうした状況では優遇されなかった社員が嫉妬と羨望を感じる、と思うのが妥当でしょう。
ところが、犬の場合は、1頭だけが美味しそうなオヤツをもらっているにもかかわらず、もう1頭も『お手』をし続け、その状況に満足げだったそうです。
犬は、『同時に褒美』をもらったかどうかには敏感だけれど、『褒美の内容』については、さほど気にしないようです。
皆さんのお宅のワンちゃんは嫉妬しますか?
『犬と人の生物学』スタンレー・コレン著 より引用
ダレが一番可愛がられていると思っているか
聞いてみました。
みんな自分が一番だと思っているので
嫉妬なんかしないらしいです。
可愛い愛犬のご褒美に!
北海道産 鹿のトロトロごはん
最後まで見て下さり
ありがとうございます。